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シリカ・ガラス繊維の概要

一般的にガラス長繊維と呼称されるものは、ナトリウムやカリウム等のアルカリ成分を殆ど含まないEガラスを溶融し、連続したフィラメントとして取りだした後に集束剤によって糸状にしたもので、機械的強度が強く、耐熱性、耐薬品性、電気絶縁性に優れた無機繊維で、工業用として樹脂の強化材料や耐熱・断熱材などに広く用いられています。

弊社で表記しているグラスウールマットは住宅用のCガラスを使用したものではなく、耐熱温度の高いEガラスを材料として作られた高温用の断熱材となります。
弊社で呼称するシリカウールマットに使われるECTガラスはEガラスの高機能バージョンであるECRガラスを更に改良したもので、Eガラスの耐熱温度400℃〜600℃を遙かに超える800℃の耐熱温度を有し、セラミックファイバーや高純度シリカファイバーに迫る性能を有しています。


物性・組成

組成・成分


特徴・比較
  1. 耐熱性が高く不燃性です。(加熱初期に集束剤が焼失するため臭いと煙が発生します)
  2. シリカウールマットに使われるECTガラスはグラスウールマットに使われるEガラスよりも優れた耐熱性、機械強度を持ちながら同等の電気絶縁性も併せ持ちます。
  3. 繊維径が太く長繊維のために、ブランケット状の断熱材や布製品に加工された場合に耐熱性に加えて優れた強度を持ち合わせます。
  4. 短繊維のセラミックファイバーと異なり、連続した繊維は未繊維化粒子を含まず溶融非鉄金属と接触する用途にも適しています。

最高使用温度

住宅用の単繊維グラスウールはアルカリガラス(Cガラス)が主な原料です。アルカリガラスは不燃性ではあっても熱膨張が大きく急激な熱変化で割れてしまうために、製造コストは安価であるものの熱衝撃が強い使用環境や高温連続使用には適しておりません。
対して弊社グラスウールマットに使用しているEガラスはアルカリ成分殆ど含まない為に熱衝撃にも強く熱安定性に優れています。
更にECTガラスは融点を下げるホウ素を含んでいないために、Eガラスに比べて耐熱温度を大幅に引き上げています。

表示しております耐熱温度は短時間加熱(1〜2時間)での線収縮率から上限使用温度の目安を示しているだけで、保証値ではありませんので安全率を見込んで使用して下さい。


安全性

ガラス繊維は人工的に製造された非結晶繊維であり、繊維が壊れてもアスベストのように剥離して細くなることがないので肺にまで到達せず、ほこりと同様に鼻や気管支で除去され体外に排出されてしまいます。
ガラス繊維を使った製品類は過去50年以上安全に使用されており、動物実験や臨床例でもガラス繊維が原因と考えられる異常や所見が認められず、日本国内の特定化学物質予防規則や、ヨーロッパでのIARC(国際癌研究機関)、EU指令(Directive 97/69/EC)、ドイツ規制(TRGS 905)での発癌性物質には分類されていませんので、アスベストやRCFセラミックファイバーの代替材料として安心して使用していただけます。

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